サッカー日本代表のW杯決勝トーナメント初戦(29日)の相手がパラグアイに決まった。さすがにパラグアイに関係あるタレントはいないと思ったら、いたーっ!

 結成16年のお笑いコンビ「じゃぴょん」だ。旧コンビ名は「ウルグアイパラグアイ」。9年前に改名したが、25日にパラグアイと戦うことが決まるや、ライブイベント、インターネット番組への出演が決まった。植村朋弘(37)桑折(こおり)貴之(37)は、アルバイト生活からの脱出のきっかけになることを願っている。

 コンビは94年に銀座7丁目劇場のオーディションでデビュー。当初は「犬ティッシュ」という名前だったが「汚いイメージ」と言われ、ウルグアイパラグアイに改名した。国内外のサッカーに詳しい桑折が「南米は陽気。汚いイメージと言われたので明るくしようと。組み合わせのいい国名を選びました」と付けた。植村も快諾し「ウルパラ」と略して呼ばれるようにもなり定着した。

 しかし、9年前に番組の打ち上げで音楽プロデューサーの小室哲哉から「濁点とンが付く名前が売れる」と改名を勧められた。その場で桑折が思い付いたのが「ジャパン」だったが、かんでしまい、出た言葉が「じゃぴょん」。冗談のような話だが翌日、劇場の出演者名はさっそく「じゃぴょん」になっていたという。

 コンビは現在、アルバイト中心の生活だ。桑折は東京ドームでカツサンドを売り、植村は豆腐を売り歩き、月に25万円稼ぐ。この日もバイトの途中で、首から下げていたのはブブゼラ…ではなくラッパだった。

 もちろん、本業で売れたい気持ちは失っていない。パラグアイ戦は転機だ。植村は素直に「パラグアイ、ありがてえ」。岡田武史監督が所属していた古河電工ファンだったという桑折も「信じてました」と大喜び。「この際、コンビ名を戻しては」と勧めると、2人とも「日本を応援してますから!」ときっぱり拒否した。「稲本も決めて3-0」(植村)「2-1。森本に決めてほしい」(桑折)と日本の勝利を予想した。【小林千穂】

 [2010年6月27日8時36分

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