俳優渡辺謙(50)がこのほど、殺人を犯した受刑者で、中学校の生徒という難役に挑戦したTBS系スペシャルドラマ「塀の中の中学校」(10月11日午後9時放送)の撮影エピソードを語った。舞台は、長野県松本市に実在する日本唯一の刑務所の中にある中学校、旭中学校桐分校。渡辺は、無学をからかわれ、人を殺してしまった職人・川田希望を演じた。渡辺は「難敵でした。それだけの人生を背負えと言われているようなもの。生きる意味を問い続ける作品」と話した。

 最年長の生徒役を演じた大滝秀治については「大尊敬している大滝さんが、身をもって物を作っていく気迫を見せてくれた。新人に戻ったようなすがすがしい気持ちになりました」と語った。大滝、オダギリジョー、すまけい、角野卓造ら、俳優が全員男性というドラマは初。8月に妻の南果歩とロサンゼルスで挙式した渡辺だが「うちの嫁が『何で私は出られないの』と言ってました」と笑った。同作は内館牧子氏の脚本で、文化庁芸術祭参加。

 [2010年8月29日9時23分

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