8月に肺がんで死去した芸能リポーター梨元勝さん(享年65)の長女でタレントの梨元麻里奈(30)が、今週にも公式ブログを立ち上げて、芸能活動を再開することが6日、分かった。父の後を継いで、個人事務所「オフィス梨元」に所属し、本格的にリポーター業もやっていく。

 都内で取材に応じた麻里奈は、晴れ晴れした顔つきで切り出した。「公式ブログを立ち上げて、本格的に芸能活動に挑戦します。タレントとして演技やバラエティーもやりたいし、何より父のDNAを生かして、リポーターをやらなきゃなって思ってます」。

 “元祖突撃芸能リポーター”だった父を持つことで、幼少期にはいじめにもあった。10代の思春期から最近まで、父とは一定の距離を置いていた。しかし、今春から肺がんの父を看病し続け、親子愛を確認し合った。そして、四十九日法要も終えた今、父の仕事を継ぐ覚悟を固めた。

 父の闘病中から代役は務めていた。名古屋テレビ「どですか!」やラジオ番組で、芸能コメンテーターのレギュラーとして出演した。「昔は、父の名字が付くことに抵抗があって、芸名を真里奈としていたんですけど、今後は本名の梨元麻里奈でいきます」。

 今では、父があこがれの存在になった。「父を嫌がる芸能人は多かったんですが、父だからこそ話してくれる方もいました。私も、相手が麻里奈だからこそ話そうと思われるリポーターになりたいんです」。父譲りの旺盛な好奇心を生かした、一流インタビュアーになる目標を掲げた。

 「オフィス梨元」代表の母玲子さんとは、父や家族についての著書を執筆することも決めた。末期がんの闘病生活で父とはぐくんだ家族愛は「同じ境遇の方々に少しでもヒントにしていただければ」と、全国から届いていた講演会のオファーも受け始めた。「広い芸能界を見渡しても芸能リポーターの娘は私だけ。もう、めそめそはしていられません」と誓う麻里奈。その目は、スクープを見つけた時の父のように輝いていた。

 [2010年11月7日8時8分

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