10日に脳梗塞(こうそく)のため死去した故坂上二郎さん(享年76)の家族葬が12日と13日に栃木県那須塩原市内で営まれることが11日、分かった。12日が通夜、13日が告別式の形となるという。遺族の意向で家族だけでの別れとなるが、コント55号の相方、萩本欽一(69)は、二郎さんにとって家族と同じきずながあることから、12日に参列する予定だという。この日、萩本は都内で仕事をしており、12日に二郎さんと悲しみの対面をすることになる。

 関係者によると、二郎さんはこの日、家族と水入らずで過ごした。関係者によると、二郎さんの家族は「穏やかな表情で、今にも『飛びます、飛びます』と言って起き上がるような気がする」と話していたという。二郎さんはこの半年、歩くことも不自由な状態だった。復帰を目指し、懸命にリハビリに励んでいただけに、関係者も「あまりにも突然だった。昭和の笑いを代表する方だった」と肩を落とした。

 二郎さんが亡くなった10日、二郎さんも数多く出演した新宿コマ劇場の解体工事が始まった。コマ劇場は56年に開場し、演歌歌手の公演や喜劇公演で多くの観客を集めた。娯楽の多様化で観客が減り、08年12月で閉館したが、テナント立ち退きなどに時間がかかり、ようやく取り壊しが始まった。解体工事は1年の予定で、その後に建設される新施設の概要は5月ごろまでに発表の予定という。