9日に肺炎で亡くなった東映の岡田茂名誉会長(享年87)の通夜が10日、東京・青山葬儀所で営まれた。映画を愛し、東映一筋に生き抜いた名誉会長のために、祭壇は東映映画のオープニング映像「荒磯に波」の形にして設置された。

 俳優渡辺謙(51)南果歩(47)夫妻は、岡田氏の存在の大きさを口にした。渡辺は「おやじ以上、怖い存在だった。デビュー当時にお会いした時は、緊張したことぐらいしか覚えていないです」。東映60周年記念映画「小惑星探査機はやぶさ~遙(はる)かなる帰還~」(仮題、12年公開予定)の主演が決まっているが、「この作品が自分に課せられた使命」と祭壇に伝えたという。南は「短いけど、直接言葉を掛けてくれたのが印象に残っている。この穴はすごく大きい」と話した。