K-POPブームに沸いているのは日本だけではない。東方神起や少女時代らが所属する韓国の大手事務所、SMエンターテインメントの人気アーティストが出演する「SMTOWN

 LIVE

 WORLD

 TOUR

 in

 PARIS」が10、11日の2日間、フランス・パリ市のライブホール、ル・ゼニットで開催された。欧州各国から集まった10~20代の女性ファンは激しいダンスパフォーマンスに足を踏みならして熱狂。約3時間半、会場は揺れ続けた。SMは昨年までに米国、中国でも大規模ライブを開催している。韓国の音楽旋風は世界中に広がっている。

 言葉の壁など関係なかった。1公演6000人収容の会場を埋め尽くしたのはフランスやイタリア、スペインなど欧州各国から駆けつけたファンが大半だった。韓国人留学生らはおよそ2割。MCにはフランス語の通訳が付けられたが、それも悲鳴のような大歓声にかき消された。ファンは韓国語の歌詞を口ずさみながら踊り、目当てのアーティストが登場すると前方に駆けだす熱狂ぶりだった。

 欧州では一部の若い女性の間でフェイスブックやツイッターなどを通じてK-POPブームが広がっている。この人気を受けてパリ公演が今春に企画されたが、前売り開始15分で6000枚のチケットが完売。欧州の韓流ファンによる同好会「コリアン・コネクション」のメンバーら約300人が、パリ・ルーブル美術館前で追加公演を求めるデモまで起こし、先月までに2公演の拡大を決めた。

 パリ公演にはf(x)、SHINee、少女時代、SUPER

 JUNIOR、東方神起の5組が参加。ライブ終盤に東方神起のユンホ(25)とチャンミン(23)が宙に浮かんで登場すると、会場の熱気は最高潮に達した。エンディングでは国際色豊かな会場を表すようにSUPER

 JUNIORのイトゥク(27)が「グラシアス、サンキュー、グラッツェ、ダンケシェーン、謝々、ありがとうございます、メルシー、カムサハムニダ」と各国語で感謝した。

 「COME

 TO

 SPAIN(スペインに来て)」と手書きしたボードを掲げたマルタ・ガルシアさん(22)は「K-POPは友達に教わってユーチューブで繰り返し見てます。今日は本当に楽しかった!」と大興奮。K-POPの欧州上陸は大成功のうちに幕を閉じた。【今西孝江】