米ボストンの名門音大、バークリー音大卒業の超絶技巧ロックバンドがベールを脱ぐ。韓国系米国人2人、日本人2人の男性4人組バンドHemenway(ヘメンウエイ)が11月2日にシングル「Listen」でデビュー。同曲の英語バージョンが海外の14カ国で配信されることが決定した。日本のバンドでデビュー曲が世界15カ国で配信されるのは初。高い演奏力と日本語、英語、韓国語を操る語学力を持つ4人が、世界規模に羽ばたく逸材であることは間違いなさそうだ。

 ボストン生まれのバンドが世界へ羽ばたく。メンバー全員が世界最高峰のバークリー音大卒。大学で出会い結成したHemenwayが、世界に向けて始動する。ドラムのToshi、ギターのCharmは大学で担当楽器を専攻。ボーカルIsaacはソングライティング、ベースのOgachingもベースとジャズコンポジションを学び、楽曲も演奏力も新人離れした質の高さを誇る。

 英語が堪能なメンバーは、デビュー曲「Listen」に英語詞、日本語詞の2バージョンを書いた。楽曲の魅力や多国籍のメンバー構成の可能性が評価され、英語バージョンが海外14カ国で配信されることも決定。Toshiは「自分たちが知らない国に、自分たちの発する情報が拡散されていくのはなかなか味わえるものではないのでテンションが上がっています」と話す。

 IsaacとCharmは韓国系米国人だが、10代のころからラルク

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 シエルら日本のロックを好んで聴き、日本の音楽に興味を持った。2人は昨年に来日し日本語も堪能。リハーサルも結成当時は英語だったが、今は日本語が主となっている。Isaacは「中学時代から、日本で音楽活動をしたいと思っていた。結果、大学で今のメンバーに出会ってデビューができてよかった」と喜びをかみしめた。

 バンド名は大学の近くのストリート名に由来している。バークリー音大は、松坂大輔投手が所属するレッドソックスの本拠地フェンウェイパークから徒歩10分の場所にある。Toshiは07年に同球場で松坂対イチローの日本人対決を生観戦した。「初球からすごい雰囲気だった。日本人が頑張ってるから自分も頑張ろうと強く思った」と振り返る。松坂に続け。メンバーの夢は世界を舞台にライブを行うこと。夢は大きく前進している。【岩田千代巳】

 ◆Isaac(アイザック)

 ボーカル&ギター。1987年5月13日、ソウル生まれ。12歳で米デンバーで過ごし18歳でバークリー音大進学。ソングライティングを専攻。ギターの演奏キャリアも10年を超える。10年来日。血液型A。

 ◆Charm(チャーム)

 ギター。1987年4月21日、ソウル生まれ。8歳からロサンゼルスに在住。18歳でバークリー音大に進学し、ギターパフォーマンス専攻。演奏、作曲とも高いスキルでバンドの頭脳。血液型B。

 ◆Ogaching(オガチン)

 ベース。1979年(昭54)3月29日、神奈川県生まれ。大学で畜産学を学んだ後、音楽の夢を志しサラリーマンを経てバークリー音大へ。ジャズコンポジション専攻。ムードメーカー。血液型B。

 ◆Toshi(トシ)

 ドラム。1981年(昭56)10月29日、大阪府生まれ。大阪の音大でパーカッションを専攻。卒業後、さらなる技術向上を志しバークリー音大へ。ドラムを中心にしたジャズパフォーマンスを専攻。血液型O。