嵐の大野智(30)がフジテレビ系新春スペシャルドラマ「もう誘拐なんてしない」(放送日未定)に主演することが14日、同局から発表された。

 「謎解きはディナーのあとで」で人気の作家東川篤哉氏が、08年に発表した同名小説が原作。フリーターがテキ屋の親分の娘に頼まれ、狂言誘拐を企てることから始まる物語をコミカルに描いたミステリー。大野はかわいい子に弱く流されやすいが、困った人を放っておけない正義感を持ち合わせるフリーター、樽井翔太郎を演じる。

 フジテレビ成河広明氏は大野の起用理由を「『魔王』の弁護士役から『怪物くん』の王子役まで、いろいろな役ができる。内面にいろいろなものを持つ複雑なキャラクターを演じられる力のある人だから」と説明した。ほか佐藤隆太、貫地谷しほり、成宮寛貴、高橋克実、北大路欣也ら実力派俳優が脇を固める。ヒロインは別途発表される予定。

 東川氏の「謎解き-」は同局系で櫻井翔主演で連続ドラマ化され、現在放送中。昨年放送された同局系「フリーター、家を買う。」では、二宮和也が主人公のフリーターを演じた。

 大野は「皆さんにとって、『今、自分が何がしたいのか』『今、自分が何が好きなのか』『自分自身、何を求めてるのか』を、2012年の幕開けに感じ、勇気が芽生え、少しでも良い1歩を踏み出すためのきっかけになるような作品になっていくことを願い、精いっぱい演じたいと思います!

 楽しみながら!」と張り切っている。

 ◆「もう誘拐なんてしない」

 翔太郎(大野)は仕事をクビになり、20代最後の冬を持て余していた。先輩の甲本(佐藤)に任された仕事をサボっていると、女性の叫び声を耳にする。翔太郎は、トラックの中に彼女をかくまうが、彼女が下町付近で幅を利かせるテキ屋、花園一家の娘、花園絵里香と名乗ったことで後に引けなくなり、一緒に絵里香の妹、詩緒里を見舞うことに。妹の腎臓移植には多額の費用がかかると絵里香は頭を抱える。翔太郎に絵里香は「私を誘拐してください」と懇願する。