映画「悪人」などの主題歌を担当し、抜群の歌唱力を誇る歌手福原美穂(24)が女優デビューすることが16日、分かった。天海祐希主演フジテレビ系連続ドラマ「カエルの王女さま」(4月12日スタート、木曜午後10時)に出演する。

 ドラマは合併寸前の地方都市で、ママさんコーラスグループ「シャンソンズ」を立て直そうと奮闘する女性たちの物語。福原が演じるのは「シャンソンズ」に新加入したメンバーで、キャバクラで働きながら1人息子を育てるシングルマザーだが、この役のキャストを決めるにあたり、天海の「福原さんがいいと思います」のひと言が後押しになったという。

 福原は08年に日本人としては初めて黒人教会でライブを行うなど、高い歌唱力には定評がある。天海は以前、テレビで日本人離れした歌唱力を誇る福原のパフォーマンスを見て、衝撃を受けていた。キャストが歌って踊る場面も多く登場するだけに、天海が福原の名前を挙げたようだ。

 天海が自分を推薦してくれたことを知った福原は「本当にうれしく思っています。期待に応えたいですね」と意気込んでいる。当然、不安と緊張もある。「演技も初めてなので、家の鏡の前でセリフを言って演技の練習をしています。夢でもセリフを言っていたり…。音楽と発声が違うので、現場で声がかき消されることがあるんです。常に気が抜けないです」。

 役作りに没頭する日々だが、女優業を続けたいか聞くと「そうは思っていません」ときっぱり。「今回は私の歌を必要としてくれた人たちがいたのと、音楽で日本を元気づけたい気持ちがいたからです。みなさんの気持ちに応えるために、頑張って演じたいです」。まずは今回のドラマに全力投球だ。【近藤由美子】

 ◆福原美穂(ふくはら・みほ)1987年(昭62)6月19日、札幌市生まれ。06年、歌手活動を開始、08年4月シングル「CHANGE」でメジャーデビュー。09年1月の初アルバム「RAINBOW」は15万枚を売り上げた。これまでに発表した楽曲は、渡辺謙主演「沈まぬ太陽」や妻夫木聡主演「悪人」などの映画、テレビドラマ主題歌に起用されている。165センチ。血液型O。