石原プロモーションが25日、石原裕次郎さん(享年52)が3歳から9歳まで過ごした北海道小樽市に新エンターテインメント施設「自分で撮る

 おもしろ撮影館」を開館した。裕次郎さん没後25年と石原裕次郎記念館20周年を記念し、3億円を投じ設立。ゴリラやシロクマのオブジェと撮影できるほか、初のアンテナショップも併設した。裕次郎さんの妻、石原まき子会長と渡哲也(70)舘ひろし(62)神田正輝(61)が13年ぶりにそろって同市を訪れ開館を祝った。

 「自分で撮る-」は、小樽運河沿いに立つ同市指定歴史的建造物の旧高橋倉庫と旧荒田商会を利用して設立された。尽力した浅野謙治郎石原裕次郎記念館館長(65)は「石原プロは映画屋。アナログで撮影できるものとシンプルに考えた。2、3号店も出したい」と意欲を見せた。左隣の協和浜ビルは、裕次郎さんの父潔さんが支店長を務めた山下汽船が入っていた当時の姿を保ち、まき子会長は「本当に奇跡といいますか縁を感じます」と、感激していた。

 まき子会長はゴリラと撮影し「いくら偽物でも初めてですし、怖いと思えば怖い。ゴリラの方が美しく写っちゃったら困ります」と苦笑い。渡は「西部警察」「大都会」などの撮影機材が展示されたコーナーで、70年の映画「エベレスト大滑降」で使用した1600ミリの超望遠レンズがついたカメラを見つけ、「当時、日本に1台しかなかった。こういう機材を、よく保存してあったなと…」と感慨深げだった。新しいエンターテインメントとともに、石原プロの歩みを感じさせる“歴史館”としても楽しめそうだ。【村上幸将】