ロックの帝王矢沢永吉(62)が1日、横浜市の日産スタジアムに約6万5000人を集め、デビュー40周年記念ライブ「BLUE

 SKY」を開催した。

 オープニングから「永ちゃんコール」が巻き起こり、矢沢が独特のウオークで登場すると大歓声が響いた。1曲目から全開の矢沢が「40年来ました~!

 僕は広島から来たんですけど、この横浜でいつか絶対にチャンスが来ると思って21、22から歌ってきた。40年の節目で横浜で歌えるのはサンキューの気持ちです」と語り掛けた。

 伝説のロックバンド「キャロル」を結成した1972年(昭47)からの40年が凝縮されたステージだった。「ファンキー・モンキー・ベイビー」「ルイジアンナ」では、キャロルの元リードギター内海利勝(59)が特別ゲストで登場した。75年4月に東京・日比谷野外音楽堂で行った解散コンサート以来37年ぶりの共演だった。

 「時間よ止まれ」「アイ・ラヴ・ユー,OK」「MARIA」などヒット曲連続の26曲で、アンコールの「止まらないHa~Ha」の終盤では、一瞬にしてすべての照明が落ちた。「事故?」と思った直後に、テロリストが襲う演出に変わり、矢沢がキャデラックから気球に乗って逃亡しながら歌い続けた。自ら発案したサプライズ演出だった。

 新アルバムのタイトルが「Last

 Song」で、引退かとやきもきするファンもいたが、そんな懸念を吹き飛ばした。秋には、現在117回と公演回数記録更新中の日本武道館5公演が待つ。

 「年取るってのは、細胞が老けることであって、魂が老けることじゃないんだよ。同時に若いってことは、細胞が若いんであって、魂が光ってるってことじゃないのよ」

 自身の名言を、矢沢はこれからも証明し続ける。【笹森文彦】