<連載「気になリスト」(13)

 スポーツ番組の新しい「女神」がブレーク間近だ。タレント小島瑠璃子(18)。TBS系「S☆1」(土曜深夜0時30分、日曜深夜0時)の進行役に今年3月から抜てきされ、さわやかな笑顔を振りまいている。爆笑問題の田中裕二(47)との軽快なトークで番組を盛り上げ、スポーツ好きのおじさんたちにもしっかりと認知され始めた。

 今は移動に電車を使っている。「街を歩いていて気付いてもらう機会が増えました。やっとスタートラインに立てた」という。

 芸能界入りのきっかけは榊原郁恵、綾瀬はるか、石原さとみらを輩出したオーディション「ホリプロタレントスカウトキャラバン」だ。09年にグランプリを受賞。3年後に同番組で飛躍のチャンスをつかんだ。

 「グランプリのプレッシャーはないんですよ」と屈託がない。「ホリプロに所属できたきっかけだと思っているので」という。芸能界も幼いころからの夢ではなかったが、チャレンジャー精神は旺盛だった。高校入学と同時に新しいことへの挑戦を続けた。サッカー部のマネジャーを務め、スキューバダイビングにも取り組んだが、まだまだ刺激がほしかった。手にとったオーディション雑誌の1ページ目に、スカウトキャラバンの告知が載っていた。「高校受験の時は1日最低10時間、目を開けているときはずっと勉強していた。だから高校が勉強のゴールと思ったのかな」。東大進学実績もある千葉県内の進学校に通っていたが、新たな道を選んだ。

 「S☆1」出演が決まった経緯も面白い。テレビ局員15人ほどが見守る中、サッカーボールやバットなどスポーツ用品を使った自己紹介を求められた。スタッフからは、ボクシングのグローブを着けて「頑張ります!」とかわいらしくあいさつする程度が予想されたが、小島は考えた。「モノを使ってボケなきゃ」。スベリ続けたが、めげずに続けた。最後にテニスボールを投げて「興毅~。右や!

 左や!」と亀田3兄弟の父親のまねをした。「別室にいたADさんたちの笑い声が少し聞こえました」。番組関係者から後で聞いた。「チャレンジャー精神が合格の決め手だった」。これからも挑戦し続けるつもりだ。【三須一紀】

 ♥小島瑠璃子(こじま・るりこ)1993年(平5)12月23日、千葉県生まれ。09年ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリ受賞。現在はNHK・Eテレ「すイエんサー」やTBS系「S☆1」、フジテレビ系「ソモサン・セッパ!」などに出演中。趣味はダイビング、サックスなど。今年、大学に入学。157センチ、血液型O。(11月21日付・紙面から)