宮崎あおい(26)と大沢たかお(44)が、新作アニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」(細田守監督、7月21日公開)で声優を務めることが4日、分かった。2人は、俳優としても声優としてもこれが初共演。作品は、“おおかみおとこ”との間に生まれた子どもを育てる女性の姿を描く。宮崎はヒロインの花、大沢は“おおかみおとこ”の声を担当する。

 宮崎と大沢の起用は、昨年11月から複数回行われたオーディションの中で浮上した。細田監督らが製作を進める中で、キャラクターの位置づけが明確になり、宮崎と大沢の名前が挙がった。2人が演じる人物は結婚し、人間とオオカミの顔を持つ子どもを育てるという設定。同監督は「13年の時間をたどり、花が成長していく度合いを表現してくださる方は宮崎さんをおいて他にいない。花を支える大きな愛を表現してくださる方は、大沢さんしかいない」と説明した。

 2人はアフレコ初日の今月1日が初対面だった。宮崎は声優経験はあるが、大沢はアニメのアフレコは初挑戦。さらに今回は物語の途中で死んでしまう役。大沢は「出番も少ないので悩んだ」という。細田監督から「全編を通して見守っている存在」と助言され、迷いが吹き飛んだという。

 宮崎は「大沢さんは言葉が心に届いてとどまってくれる印象。この人がいれば大丈夫という安心感を感じることが出来ました」と話している。大沢も「声を聞いて、すてきな花が飛び出してきたようでした。『守れなくても見守っていたい』と思える魅力、表現力のある方」と語った。