アンジェリーナ・ジョリー(42)が、バンクーバーで開かれた国連平和維持活動の閣僚会議で熱のこもった基調演説を行い、武力紛争における性的暴行を防止するよう訴えた。

 ニューヨーク・ポスト紙などによると、国連難民高等弁務官事務所の親善大使として活躍するジョリーは、世界の紛争地域での女性および難民の人権についてスピーチ。

 最近、ハリウッドでも問題となっている性的暴行の問題について触れ、「性的暴行は世界中、どこでも行われています。私が働く業界でも、大学、政界、軍隊でも。このことは、世界の女性たちが男性に従属する立場にいる大きな理由の一つとして、また、女性の平等と完全な人権を獲得するための大きな障壁として、国連にも認識されています」と指摘した。

 ジョリー自身も最近、ニューヨークタイムズ紙で、過去にハリウッドの大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン氏によるセクハラの被害に遭ったことを告白。「若い頃、ワインスタイン氏との苦い経験があり、彼とはその後、二度と仕事をしなかったし、他の女性たちにも警告した」と明かし、世間を驚かせた。

 ジョリーは今回の演説でも、自らの過去の体験を踏まえ、「こういった犯罪は、笑って済まされることがあまりにも多すぎる」と批判した。(ニューヨーク=鹿目直子)