前崩れ読んだライブ差し切る/マイルCS
<山本幸史のG1ヤマを張れ:マイルCS>
新穴男の結論はライブコンサートだ。11月から穴コラム「ヤマを張れ」を担当する山本幸史が、マイルCSの大穴を見つけた。決め手は展開。G1馬キャプテントゥーレ、カンパニーの早めの仕掛けが乱ペースを生むと読み、◎の差し切りに期待した。相手も追い込むスマイルジャック。3連単はこの2頭軸マルチで万馬券を取りにいく。
流れを読んだら、勝ち馬が見えてきた。ライブコンサートが差し切る。この馬の最大の武器はしぶとく伸びる末脚。33秒台の瞬発力勝負には弱いが、上がりのかかるタフな競馬にはめっぽう強い。過去10年で前半より後半3ハロンの時計がかかったレースが8度もあるマイルCSは、この馬にとっておあつらえ向きの舞台だ。
今回、鍵を握るのはキャプテントゥーレ、カンパニーのG1馬2頭。キャプテンは天皇賞(秋)で外からかぶされる競馬でスタミナを消耗した。同じ失敗をしないためにも早めの仕掛けに転じる。4角では逃げるマイネルファルケに並びかけるイメージか。勝負どころが坂の下りとなれば、当然ペースは落ちない。先行馬にとっては厳しい流れ。今年も前倒しのラップになるのは明白だ。
有力馬の1頭が早めに動けば、後続のカンパニーも黙ってはいられない。先週のエリザベス女王杯では人気薄クィーンスプマンテの大逃げが決まったばかり。騎手心理としても、前に楽をさせることはない。ましてやカンパニーは、天皇賞(秋)で正攻法の競馬をしてウオッカを退けた自信がある。引退レースで脚を余すことだけはしたくない。これも早めに動く。
となれば、ライブの出番だ。今春の安田記念を思い出してもらいたい。前半が後半より2秒以上も速い流れで、しぶとく伸びて5着に入った。消耗戦になればなるほど、力を発揮するのがこの馬。00年のアグネスデジタル、02年のトウカイポイントなど、過去に穴をあけた追い込み馬は、後半が1秒ほど遅い流れに乗じて差し込んだ。しかもこの2頭とは、ほかにも共通項がある。「スピード+パワー」。ダート戦を走った経験だ。
アグネスデジタルは後のダートG1馬、トウカイポイントは地方出身馬。スタミナを消耗してから、もうひと伸びして勝ちをさらった。ライブもデビュー2戦、ダートでタフな競馬をした。この経験が大舞台で生きる。しかも京都外回りのマイル戦は【1020】で馬券の対象を外したことがない。白井師も「コース相性がいいね」と期待する。
前哨戦の富士S(9着)は直線で前がふさがり完全に脚を余した。岩田騎手は「一瞬の脚があれば抜け出せたかもしれない」と悔しがった。ただ、1着から9着までの着差はわずか0秒3差。外回りの広い直線なら馬群もバラける。厳しい流れでひと伸びするパワーと展開の利。そして好相性の舞台が波乱をもたらす。
[2009年11月21日8時0分 紙面から]
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