ペルーから逆輸入で柏に加入したFW沢昌克(25)が、岡田ジャパンから熱視線が送られていることが5日、分かった。先月末から代表スタッフが、プレースタイル、特長などの情報収集を開始したことが判明。2列目からの高速ドリブルと飛び込みを持ち味とする、今の日本代表にはいないタイプのセカンドストライカーに注目している。代表要マークの沢が、9日の浦和戦(埼玉)でJデビューを目指す。

 当然といえば、当然だ。ペルーで07年に最優秀外国人選手賞を受賞した沢に、岡田ジャパンが熱い視線を送った。代表スタッフがネットなどでプレーをチェックし、チーム関係者を通じて情報収集していることが判明した。柏関係者は「先月末に代表スタッフから特長やコンディションなどを聞かれた」と明かした。

 沢はこの日、左MFとして紅白戦に出場し、鋭い突破からのクロスなどで存在感をアピールした。古傷の両足首痛で出遅れ、まだ体調はベストではないが、浦和戦でのデビューを目指している。日本代表の岡田監督とは大学時代からの付き合いで、現在も頻繁に連絡を取り合っている柏の石崎監督は「沢はまだベストじゃないし、浦和戦に出場できるかは微妙だね。でも調子を上げて活躍すれば、岡田監督から問い合わせはあるんじゃないかな」と話した。

 沢はペルーで高い評価を得ており、昨年9月にはペルー代表監督から「国籍を取得して代表にならないか?」と誘われたこともある。同リーグは戦術面ではJより若干劣るが、コロンビア代表MFモンターニョらがプレーしているなど、個人能力の高い選手が多い。最近では同リーグで活躍し、欧州リーグに進出している選手が8人いるという。

 まだ代表スタッフからマークされている段階で、リストアップまでは至っていない。当然今後、代表スタッフが視察に訪れることが予想される。今後のJでの活躍次第では、90年7月にブラジル・サントスから読売に加入し、同9月に代表入りを果たしたFWカズ(三浦知良)のように、逆輸入代表も夢ではない。