<U-22アジア選手権:日本4-0オーストラリア>◇1次リーグC組第3戦◇16日◇オマーン・マスカット

 手倉森ジャパン初白星で突破!

 U-21(21歳以下)日本代表が首位オーストラリアに勝ち、グループ2位で準々決勝進出を決めた。FW中島翔哉(19=東京V)が2得点1アシスト。勝たなければ自力突破がない一戦でエースが輝いた。

 前半18分、中島がマークを外して中央へ走り込む。そこに来たMF矢島慎也(19=浦和)の右クロスにダイレクトで合わせ、ゴール右隅へ突き刺した。その6分後には右サイドから矢島のゴールをアシスト。後半4分にはPKを決めた。普段から「リオ五輪の前にブラジルW杯に出る」と豪語し、高校3年時にJ最年少ハットトリックを決めた男が、手倉森誠監督(46)に初勝利をプレゼントした。

 指揮官はギャンブルに成功した。第2戦から先発6人を入れ替え、攻撃的な4-1-4-1システムに初挑戦。後がない一戦で前線を活性化した。開幕2戦連続ドローと苦しい船出だったが「逆境が我々をさらに成長させる」と歓迎。選手の向上心を刺激してきた。

 今大会は日本とオーストラリアだけが、リオ五輪を見据えた21歳以下で出場。既に1位通過を決め、第2戦から先発11人を入れ替えてきた相手とはいえ、今後の難敵を4発で圧倒。20日の準々決勝へ駒を進めた。【木下淳】