山形がアウェーで神戸に敗れ、公式戦の連勝が2で止まった。0-1の後半13分にMF松岡亮輔(30)が同点ゴールを決めたが、残り15分から2失点。アウェーではリーグ戦も含めて3連敗となった。

 前半の勢いの差が勝敗を分けた。敵地の水分を多く含んだピッチに対応できずパスミスを連発し、ボールを回されて守備に奔走。シュート数は神戸の10本に対して山形は2本に終わった。後半は松岡のゴールで息を吹き返したが、残り15分から相手の勢いを止められなかった。敵地では今季公式戦3戦全敗となり、DF石川は「もっと試合の入りを集中しなきゃいけない。(29分に)セットプレーで失点しなければ問題なかった」。石崎監督も「グラウンドに慣れるのが遅すぎた。(試合前のウオーミング)アップの時に把握するべき」と首をひねった。

 松岡は敗戦の責任を背負った。後半13分、FW川西のスルーパスからゴール前に抜け出し、右足で冷静に流し込んだ。キャンプから「落ち着いて(シュートを)枠に入れることを課題にしてきた」と、ボランチながら居残りでシュート練習を繰り返していた成果だった。古巣の神戸を相手に今季公式戦初得点をマークしたが、34分に左サイドで突破を許して失点。会心のゴールが空砲に終わり「抜かれた自分の責任。攻撃の時に活動量を増やしても、バテて守備がおろそかになるのが一番ダメ」。さらに「ゴールは勝ちにつながらないと評価されないし、うれしくない」と厳しかった。

 守備陣にケガ人が続出する中でもホーム2戦では勝利をつかんだが、腰痛を訴えたDF當間の欠場と単純なミスから今季最多の3失点と崩れた。さらに、前半だけで交代したMFアルセウは右足を引きずりながら会場を後にした。4月4日の湘南とのリーグ戦以降も、総力戦で乗り越えていくしかない。【鹿野雄太】