J2札幌のMF稲本潤一(36)が16日、12日ぶりに全体練習(札幌・宮の沢)に合流した。左足内転筋の張りがとれ、20日のアウェー清水戦に向けて「からめるのであれば、からんでいきたい」と、3戦ぶり戦列復帰への思いを口にした。

 実戦練習の終盤、稲本の強烈なシュートがゴールに突き刺さると「オオーッ」と、チームメートから驚きの声が上がった。「ケガを気にせず(練習が)できたのはよかった」と稲本。動きを確認した四方田修平監督(43)は「(清水戦は)できるんじゃないですか」と、起用を示唆した。

 97年4月。プロ3戦目で初ゴールを挙げた相手が清水だった。自身が出場した最近5試合の対戦では、4勝1分けと相性もいい。「(清水は)J1でプレーしていた選手も残っていて、攻撃的な能力は高いが、自分たちのやりたいことができれば勝てる」と自信を見せる。出場すればJリーグ通算250試合の節目にもなる。

 不在にした最近2試合を「いい形で点は取れているが、後半のパフォーマンスが落ちている」と分析。リフレッシュしたベテランが90分間走りきり、チームに貴重なアウェー勝利を呼び込む。【中島洋尚】