イナさんの誕生日を勝利で祝う! J2札幌FW都倉賢(30)が15日、18日のアウェー長崎戦での3連勝を誓った。当日は14日から札幌・宮の沢でリハビリを開始したMF稲本が37歳の誕生日を迎える。プライベートから仲が良い先輩の節目に向け「長崎戦に勝って、イナさんの誕生日をお祝いできれば、それが一番」と意気込んだ。

 中断明けの11日群馬戦は、今季5度目のマルチ得点で勝利に貢献。17ゴールに伸ばし清水FWの鄭大世に並び、リーグ1位に立った。「久しぶりに良いコンディションでやることができたし、エネルギーを蓄えられた」。次の長崎戦も畳みかけ、第8節以来24節ぶりの単独トップに躍り出る。

 2戦連発で、ピッチに立てない先輩へのプレゼントに代える。稲本が札幌に戻った14日からは、早速2日連続でランチをともにした。「僕の誕生日も祝ってもらっている。今度は試合後に、予定が合えば誕生日会をしたい」。今オフ、ともにハワイで自主トレするなど公私ともに親交が深く、精神的支えにもなっている大好きな先輩の分まで躍動し、勝利を引き寄せる。

 「プレー以外でも、リハビリの仕方とか、いろいろ影響力は大きい。戻ってきただけで選手1人を補強したと同じぐらい意味がある」。6月13日、ホームでの長崎戦は、稲本が右膝前十字靱帯(じんたい)を負傷後、初めてスタンド観戦した。その前で0-1の前半26分、左足で同点弾をねじ込み、逆転勝利への口火を切った。敵地でも長崎討ちを果たし、リハビリに励む先輩を元気づける。【永野高輔】