2年連続の同カード決勝は、秋田商が3-2で西目を振り切り、自らが持つ全国最多出場記録を2年連続42度目に伸ばした。後半中盤までに3点を先取。終盤、ミス絡みで連続失点して1点差に詰め寄られたが、チーム一丸で逃げ切った。小林克監督(42)は「最後はバタバタしてまともに受けてしまった。課題が残る」と表情を引き締めた。

 持ち前のパスサッカーでボールを支配し、主導権を握った。前半28分、右CKをセンターバック奈良学(2年)が頭で合わせて先制。5分後には2列目の3年生MF2人の連係で2点目を挙げた。前半はシュート11本を浴びせ、相手をシュート0に抑えた。さらに後半26分、ボランチ駒野谷海人主将の左FKを1トップ加藤敬明(ともに3年)が頭で合わせ、大会2ゴール目を決めた。チーム最長身(180センチ)の加藤は「フィジカルでは負けない。得点するだけでなく相手DFを引き付けて周りの選手を生かしたい」と意欲を見せた。昨年までの秋田県勢は全国高校選手権で11年連続の初戦敗退。1年時からレギュラーの駒野谷主将は「県代表のプライドを持って少しでも多く勝ちたい」と健闘を誓った。【佐々木雄高】