石さん流ポリバレントで「石井ちゃん」が開幕レギュラーを狙う。コンサドーレ札幌は19日、熊本市内で韓国Kリーグの浦項スティーラーズと練習試合を行った。試合は0-1と敗れたが、前半に右サイドハーフで出場した石井謙伍(22)が攻守にわたり献身的プレーを連発。本来のFWではないものの、石崎監督が提唱する「複数ポジション制」に積極的に取り組み、定位置奪取をアピールした。

 石井が新ポジションに光を見いだした。前半38分、積極的に中央へ絞り込みクライトンからのパスを受け、空いた右サイドを駆け上がったDF藤田へ展開。同40分には、自ら右サイドに開き藤田から縦パスを受けて中央の上里へ右クロス。味方を使い自分も生かす。巧みな位置取りで開幕スタメンを視野に入れた。

 「右サイドは前向きにボールがもらえる。やりやすい。新しいところをやれるのは自分にもプラス」と石井。“トラブル”も機転を利かせ対処した。石崎監督は、この日の浦項の布陣を16日の試合同様4-3-3と想定したが、実際には3-5-2。石井は意図的に上がり目に位置取ることで相手左サイドハーフを引きつけ、後ろに控える藤田の突破スペース捻出(ねんしゅつ)にも貢献した。

 2戦連続で石井をサイドハーフ起用した石崎監督も「1回も練習してない(浦項の)システム。何の指示も出してないのにうまく対応していた」と及第点を与えた。この日はDF趙不在の穴を西嶋のセンターバック、MF西の左サイドバック起用で埋め、主力組は無失点。石井以外にも着実に石崎流「2毛作」が浸透し始めている。【永野高輔】