<ナビスコ杯:千葉1-0山形>◇30日◇予選リーグB組◇NDスタ

 山形が、千葉のカウンター攻撃に沈みB組首位から陥落した。ペースを握りながらも決め切れず、0-1でナビスコ杯初黒星。リーグ戦に続き今季2度目の対戦となった相手に、特徴を把握されていた。残り3試合も今季の対戦がある相手だけに、小林伸二監督(48)の手腕が注目される。

 後半立ち上がりから2列目、3列目も果敢に飛び出し、シュートを浴びせる。22分には、GKと1対1になったFW長谷川の「力んでしまった…」というシュートが、わずかに枠外。それほど気持ちよく攻め込んでいたイレブンの表情が、一瞬にして凍り付いた。その1分後だ。押せ押せムードをあざ笑うかのように千葉MF深井に、カウンターの1発を食らわされた。

 FW財前が「ボールを握っている時、けっこうワンチャンスでやられるのが課題」という山形のアキレスけんを、敵将も把握していた。リーグ戦で1度苦杯をなめた千葉ミラー監督は「2度目の対戦で、パターンが分かる」と言い切った。攻撃時の危機管理が薄れるクセを見透かされ、カウンターを打ち込むタイミングを計っていた。

 23日の京都戦(0△0)に続き、今季2度目の対決に勝てない山形。小林監督は「私たちも相手を分かりやすくなったが、相手もこちらの特徴を分かってきている」と、苦虫をかみつぶした。ナビスコ杯の予選残り3試合に、チームの底力が試される。「チャンスはある」と前を向く指揮官とモンテ戦士の目から、闘志は消えていない。【山崎安昭】