コンサドーレ札幌が“ジョーカー4枚作戦”で4戦ぶりの白星を狙う。3日の栃木戦は、出場停止のトップ下クライトン(31)の代役として、スーパーサブMF砂川誠(31)の今季初スタメンが濃厚。さらに石崎信弘監督(51)はベンチメンバーに石井、上原、横野と今季最多3人のFWを“切り札トリオ”として控えさせ、背番10不在の穴をカバーしていく構えだ。

 攻撃の核がいなくても問題ない。石崎監督が硬軟自在の「切り札リレー」でクライトン欠場のハンディを乗り越える。まずは前回の栃木戦で決勝アシストを決めている砂川をスタートから使い、序盤で先手を奪う。「スナは経験豊富じゃし、先発でも心配はしていない」と指揮官が言えば、砂川本人も「普段通り流れに乗るだけ」と冷静だ。

 砂川は今季1試合の平均出場時間が31分と短期決戦型。ベテランパワーで試合の流れをつかみ、中盤以降はベンチに控える若き3人のFWが出番を待つ。スペースを生かす23歳石井、セットプレーのターゲットになる長身の22歳上原、泥くさくゴール前に飛び込む19歳横野。石崎監督は「FW3人?

 使うかどうか分からんじゃき」とけむに巻くが、タイプ別のストライカーをそろえることで状況に応じた対応が可能になる。

 ここ3戦1得点の決定力不足解消へ向けた“必勝リレー”。いずれもクライトンにはない速さを兼備した4人の融合で、ゴールラッシュを狙う。【永野高輔】