J1清水のMF藤本淳吾(25)が3日、ナビスコ杯予選千葉戦(アウスタ)で3戦ぶりに先発出場する。今季出場機会が減少したが、背水の陣で臨み「完全復活」をアピールする。

 危機感を抱いて千葉戦に臨む。非公開で約1時間の最終調整を終えた藤本は「(先発出場の)チャンスを生かせるか、生かせないかは自分次第。結果にこだわってプレーしたい。それが、今後にも影響してくる」と、真剣な表情で意気込みを語った。

 左足首骨折の大けがを負って以来、リーグ戦第2節の横浜戦(3月14日)で、230日ぶりの公式戦復帰を果たした。しかし、その後、なかなか調子が上がらず、ここまで先発出場は5試合にとどまっている。藤本不在の最近の試合では、MF兵働がCKから2アシストを記録。MF山本真がプロ初の直接FK弾を決めるなどの活躍で、最大の武器であるプレースキックも影を潜めつつある。「けがでプレーができなかった時もつらかったけど、今のほうがつらい。もっとやらなきゃという気持ちが強い」。自らのプレーのふがいなさに、焦りも感じてきた。

 「完全復活」を果たすには、絶好のチャンスが来た。今季6度目の先発出場となる千葉戦は、過去7戦で4発と相性は最高にいい。「チームが勝つために、何をしなければならないかをしっかりと考えてプレーしたい。その中で個人としての良さも出したい」。藤本がプライドをかけて、ピッチに立つ。【為田聡史】