<天皇杯:名古屋1-1(PK5-3)清水>◇準決勝◇29日◇エコバ
名古屋は日本代表GK楢崎正剛(33)の奮闘などで、清水を1-1からPK戦5-3で破った。G大阪は前身松下電器時代を含め3度目の頂点へ。名古屋は10大会ぶり3度目の頂点へ。決勝は元日、東京・国立競技場で行われる。
「守護神」の名にふさわしい働きだった。PK戦までもつれ込んだ激戦を制した名古屋のゴールに、日本代表GK楢崎正剛(33)が立ちはだかった。
見せ場は、同点の延長前半12分。至近距離から清水FW岡崎がフリーで放ったシュートを右手1本で防いだ。「ファインプレーコースに飛んできただけ」と冗談めかしたが、代表の練習で何度も受けた岡崎のシュートの傾向を頭に置いた理詰めの反応だった。岡崎には前半16分に先制点を決められていた。「1点やられていたので、2点目はやらない」。意地のセーブだった。PK戦でも阻止はならなかったが1人目の失敗を誘発。「顔」で防いだ。
今大会は多くの思いを背負ってゲームに臨んでいる。夏場以降、自身の左手甲の骨折中に代役を務めたGK広野が今季限りでの引退を決めた。29歳。GKとして働き盛りの高校の後輩からの報告だった。最後に「元旦までお願いします」と念押しされ奮い立った。
優勝すれば来季のACL出場権が手に入る。今季は4強まで進んだが、大事な準決勝は骨折で出番がなかった。「勝ってACLに出たい。それだけです」。思えば、接触プレーで左手甲を骨折したのは8月23日のG大阪戦。因縁の相手を封じて頂点に立つ-舞台は整った。【八反誠】



