国内フットサルの最高峰「日本フットサルリーグ(Fリーグ)」第20節が9日から2日間、浜松アリーナで集中開催される。サッカーだけでなくフットサルも盛んな静岡だが、県内でFリーグの公式戦が実施されるのはリーグ創設3年目で初めてだ。3連覇に向け、今季も首位を独走中の名古屋オーシャンズの日本代表GK川原永光(31)は、富士市生まれでJ1磐田ユース出身。待ちに待った地元での凱旋(がいせん)試合に燃えている。
生まれ育った静岡に、フットサル日本代表の守護神となった川原が帰ってくる。10日の相手デウソン神戸には、99年まで磐田でDFだった1年後輩の泰沢秀幸(30)も、コーチとして在籍する。磐田の天才レフティー名波浩氏(37)の引退試合の日に、浜松アリーナではフットサルの“ジュビロ・ダービー”の幕が開く。「楽しみですよ。僕にとってはホームですから。先輩や友だち、親せき一同、みんな見に来てくれますからね」と声を弾ませる。
15歳から3年間、J1磐田ユースで正GKとして活躍していた。だが、178センチの身長がネックとなり、プロ契約を見送られた。「プレーではなく、サイズで“切られた”ことで、僕はどうしてもあきらめられなくなったんです」と淡々と振り返る。高校卒業後、ホテルのレストランに勤めたり、シラス漁船に乗って生計を立てながら、フットサルを始めた。持ち前の気迫あふれるプレーと抜群の反射神経を武器に「GKが勝敗の50%を決める」といわれるフットサルで、またたく間に日本一のGKに成り上がった。
浦安の守護神として07年のFリーグ開幕から2年連続で「ベスト5」に選ばれたが、本業は「給食センターのおにいさん」。練習は深夜で生活も苦しかった。ついに今季から「100%プロ契約選手」として常勝軍団名古屋に、鳴り物入りで移籍した。「勝ち続けなければならない重圧は感じています。でも、後に続く選手のためにも今、頑張らないと…。いつか静岡県にもFリーグチームが生まれるように、フットサルの魅力を伝えたい」と表情を引き締めた。【大石健司】



