<J1:横浜0-2仙台>◇第2節◇17日◇日産ス

 仙台が完封連勝ダッシュで単独首位に立った。前半43分に先制したが、後半開始にDF鎌田次郎(26)、同27分に上本大海(29)が相次いで負傷交代。手倉森誠監督(44)も「記憶にない」というセンターバック(CB)2枚が代わる緊急事態を総力戦で守り抜き、開幕戦に続いて勝ち点3を上積みした。

 全員で勝った。手倉森監督も分かっていた。「センターバックのアクシデントが2人というのは、監督になって初めて。その中で入った角田、ボランチの松下、相手ボランチへの対策で入れた武藤がいい働きをしてくれた。途中から入った選手が出ていた選手と融合して、大きな勝ち点3だと思う」。切った交代カード3枚がことごとくはまり采配に応えた選手をねぎらった。

 前触れはあった。試合開始間もなく、DF渡辺が1人でアップを開始。鎌田が左ハムストリングに違和感を訴えていた。後半開始からその渡辺を投入すると、今度は後半27分に上本。手倉森監督は「鎌田は今週のトレーニングから気になっていた。切れてからでは遅い、と。上本はタックルにいった時、(右)すねに相手のスパイクが入って感覚がないということだったので」と振り返る。MF松下を入れ、ボランチの角田をCBに下げて対応。横浜の猛攻をはね返し続けた。

 今季初出場の渡辺は言う。「アクシデントが起きた時に何ができるか。自分がこのチームにいる価値を示すには、結果しかない。ヤナさん(柳沢)だって試合に出ることが少なくても、100%の姿勢で練習に取り組んでいる。そういうのを見てると、やらないわけにはいかない」。ベテランが手本となり、全員が当たり前のように最高の準備で試合に臨む。だから、緊急事態にも対応できる。

 後半ロスタイムには、同じく途中出場の武藤が自慢のスピードで抜け出してPKをゲット。チーム力の高さを示した一戦となった。昨年4月の川崎F戦以来、今年初めてCBに入った角田も「ある意味、仙台らしいゲームだった」と笑った。堅守の要2人を欠く逆境を克服して勝利をつかみ、仙台はまたひとつたくましくなった。【亀山泰宏】