<ACL:セントラルコースト0-3柏>◇1次リーグH組◇4月30日◇ゴスフォード・スタジアム

 前節でH組1位を決めた柏が、セントラルコースト(オーストラリア)に快勝し、無敗で1次リーグを締めくくった。FW工藤壮人(22)、FWクレオ(27)、MFレアンドロ・ドミンゲス(29)という攻撃の看板選手がそろい踏みのゴール。守備陣も相手の攻撃をシャットアウトしての完勝だった。柏と決勝トーナメント1回戦で戦うF組2位チームは、今日1日に決まる。

 これこそ柏が求めていた勝利の形だ。試合終了の笛に、選手たちの充実した表情がピッチ上にあふれた。工藤、クレオ、レアンドロ・ドミンゲスがそろって得点し、守っては完封。相手サポーターがブーイングする気力も失うほどの完勝で、昨年は1回戦で敗れた決勝トーナメントへ、これ以上ない弾みをつけた。

 後半14分の先制点がアウェーの柏に勇気を与えた。MF栗沢のスルーパスに工藤が反応し、左足でゴール右へ流し込んだ。「あの時間帯に得点が取れて自分たちの展開に持って行けた」と工藤。「ミスターレイソル」北嶋から背番9を受け継ぐ重責を果たし、会心の笑みを見せた。

 だが柏にとって、最も意味があったのは相手の攻撃を完封したこと。今季は快調に勝利を重ねるACLと対照的に、Jリーグでは開幕8戦で大量17失点。4月26日の大宮戦では0-4と屈辱的な大敗も喫した。それだけにネルシーニョ監督は「タフでハードな試合になる」と、この日も消化試合にはせず、主将のMF大谷を休ませた以外は、ほぼベストメンバーで臨んだ。

 序盤は危ない場面もあったが近藤、渡部のセンターバックコンビを中心にはね返した。課題だった球際で厳しく相手と競り合い、近藤は接触した選手と激しい口論になりながら冷静さも失わなかった。ネルシーニョ監督は「後半に入ってそれぞれの守備が良くなり、カウンターでのプレーの質が上がった」とたたえた。

 決勝Tへ向け、手探りだった昨年と違い、今季は「経験」という武器がある。大谷主将は「今年はグラウンドの悪さとか、ホテルでの生活とか。海外で何が起きるか、ある程度予測できる」という。貴州人和と戦った中国では田んぼのようなピッチも経験。GK菅野のホテルの部屋がノックされる妨害にもあったというが、精神的に動じなかった。たくましくなった柏が目指すのは決勝Tに進むことではなく、勝つことだ。