<J1:柏2-6浦和>◇第13節◇26日◇国立

 浦和のゴールラッシュが止まらない。柏に大勝し、3連勝。MF原口元気(22)の2試合連続ゴールで先制すると、MF柏木陽介(25)、MFマルシオ・リシャルデス(31)が2得点。これにDF森脇良太(27)も続いてゴールを量産した。2試合連続6得点はクラブ史上最多で、J1でも7年ぶり4度目の快挙となった。

 聖地・国立でもゴールが止まらない。浦和は前半17分、原口が左足で先制点。ロスタイムに柏木が追加点を挙げると、柏木は後半18分には直接FKで3点目。マルシオの2ゴールなどで、ACLから中3日の柏に容赦ない猛攻を浴びせた。

 柏木は「決められるチャンスにしっかり決めているのと、奪ってからの攻撃の質が高い」と言う。特にカウンター攻撃はワンタッチのパスが正確につながり、柏の守備陣もついていけなかった。これで3得点した11日鹿島戦から3試合で15得点と、すさまじい攻撃力を発揮している。後半23分のマルシオのゴールがクラブのアウェー通算500得点にもなり、マルシオは「いつか自分の子供に伝えたい。より多く点を取ることはチームの自信につながる」と胸を張った。

 6人が1点ずつ決めた前節鳥栖戦と合わせ、2戦で9人がゴールを記録した。中には槙野と那須、この日左足で決めた森脇とDFが3人含まれる。ペトロビッチ監督はセットプレー練習はほとんどせず、ハーフコートでの紅白戦に時間を費やす。「常に味方と相手の次の動きを予測しろ」が口癖。狭いエリアでのゴールへの意識付けが、守備陣の得点力も覚醒させている。

 その指揮官は「攻撃では全員が前に行ってしまう傾向がある。私が攻撃への意欲を止めなきゃいけないのかな」と笑いが止まらなかった。2試合で4失点も気にならないほど、今のレッズの勢いはすさまじい。【由本裕貴】

 ▼2試合連続6得点以上

 浦和が前節18日の鳥栖戦(6-2)に続いて6得点。J1で2戦連続6得点以上は、06年の川崎F以来7年ぶり4度目。浦和は初。この2戦の得点者は阿部、槙野、興梠、原口、那須、矢島、柏木、マルシオ、森脇と計9人に上る。過去3度の得点者数は、98年9月の磐田が7人、同年10月の磐田が6人、06年の川崎Fが5人だった。