J2札幌の財前恵一監督(46)が、2年連続のJ1討ちで負の流れを絶つ。今日20日、天皇杯3回戦で清水(IAIスタジアム日本平)と対戦する。リーグ戦は山形に敗れ4連敗中。中2日での公式戦のため大幅にメンバーを入れ替えたが「チームとして厳しい状況。最近出ていない選手は、ここでリーグにつながるプレーを見せてほしい」と控え組抜てきによる、状況打開を掲げた。

 天皇杯をステップに浮上のきっかけをつかむ。昨季は9月29日熊本戦、10月6日の群馬戦とリーグ2連敗後の同13日に天皇杯3回戦に臨み、若手主体のチームでJ1磐田を撃破。その直後、20日の山形戦で勝ち、リーグ連敗脱出につなげた。アイスタ(旧日本平)は過去、公式戦9戦全敗。難関ではあるが指揮官は「向こうもリーグ戦で大変な時期。チャレンジャーとして、いい試合をしたい」と2年連続の下克上を狙う。

 選手も定位置奪回を目指し、士気は高い。首痛から復帰し、先発するFW前田は、昨季の天皇杯磐田戦で決勝点をアシストしている。リーグ戦は5月31日の福岡戦を最後に先発から遠ざかっているが「首は大丈夫。しっかり勝利につながるプレーをしたい」と前を向いた。J1相手にアピールし、チーム内競争を活性化させていく。【永野高輔】