伸二、完走!

 J2札幌が15日、沖縄合宿を打ち上げた。初参加のMF小野伸二(35)は、離脱なしで全メニューを消化し、1次合宿を締めくくった。9日川崎F戦ではチーム1号を決めるなど、疲れがある中でも動きの良さをアピール。2日間のオフを挟み、18日からは戦術重視の熊本2次合宿となる。チームの一員、主力として、詰めの作業に取りかかる。

 最終日、小野はビーチでの体幹トレとランニングで1時間、汗を流した。浜辺で遊ぶ少女とハイタッチするなど、リラックスした雰囲気で、21日間に及んだ1次合宿を終えた。砂川、河合、稲本ら“オーバー35”で唯一の完走に「ケガなく終えられたのが一番の収穫。試合の中でやるべきことも考えながらやってこられた。あとは熊本で開幕までにチームとしての精度を上げていければ」と前を向いた。

 昨年は前所属ウェスタンシドニーで5月中旬まで公式戦に出場したため、6月上旬の札幌合流まで、オフは1カ月弱しかなかった。今季はリーグ終了後の12月上旬から1カ月半のオフで休養を取り、グアムなどで自主トレも十分に積んで、合宿初日からフル参戦。フィジカル中心の沖縄で万全の下準備を整え「去年より全然、仕上がりはいい」と口にした。

 沖縄合宿中、練習試合は3戦こなしたが、Jクラブとの2戦で得点したのは小野だけ。攻撃の核として欠かせない44番が、3週間後の開幕へ、順調にペースを上げていく。【永野高輔】