清武弘嗣、山口蛍、酒井宏樹らが所属するハノーバーのU-19チームでプレーする3選手が、強盗を計画していたことが明らかとなった。

 大衆紙「ビルト」によると、18~19歳の犯人グループは、そのうち1人の父親の車に盗んだナンバープレートを貼りつけ、ハノーバーの南西約20kmの町ラウエナウにあるカジノへ行き、金品を奪うことを考えていたという。

 ただ、3人にはまだ良心が残っていたらしい。現地に向かっている途中で思いとどまりハノーファー市内に戻ったため、実際に事件が起きることはなかった。ところが彼らが車を停めた場所は、あろうことか駐停車禁止区域だった。

 すると翌朝、付近をパトロールしていた警察がこの車を発見し、ナンバープレートから持ち主を調べたところ、そのプレートが盗品であることが発覚。不審車として当局の調べが進められると、車内からは覆面やマフラー、手袋、ガス銃などが見つかり、U-19ハノーバーの3選手が捜査線に浮上した。その後、彼らは警察の取り調べに素直に応じ強盗計画を認め、いったん自宅に帰されたという。

 ハノーバーのマーティン・バーダーCEOはビルト紙に「この事件に関する情報は我々のところにも入っている。本当にとんでもなく馬鹿なことをした。我々クラブが持っている価値観やモラルと、彼らが犯した行動はまったく一致しない」とコメントし、事件の全貌解明および刑が確定されるまで、3人がチームで活動することを禁止したそうだが、「しかし我々には選手を教育していく義務がある。彼らは分別がない人間ではないし、協調性もある。自分たちがやろうとしたことについて、責任を取らなければならない」と、完全に見捨てることはなく、弁護士を用意している。

 ところで3選手はいずれもU-19ハノーバーの主力としてプレーし、クラブとは月額1500ユーロ(約20万円)で契約も結んでいるため、同年代の学生などに比べたらお金は持っているほうなのだが・・・。

 計画段階で踏みとどまったとはいえ、“若気の至り”にしては度が過ぎてしまったようだ。