第7節終了時点でのチーム走行距離は計815.7kmと、全18クラブ中トップのスタミナを誇るライプツィヒ。現在4勝3分0敗の3位につけるなど、クラブ史上初のブンデスリーガ1部挑戦は、周囲の予想をはるかに上回るものとなっている。そして過去に当コラムでいくつか例を挙げてきたように、彼らの好調の秘訣は、やはり食事が大きく関係していたようだ。

 大衆紙「ビルト」によると、「(栄養面については)シェフやドクター、理学療法士たちに完全に任せている」と話すライプツィヒのラルフ・ハーゼンヒュットル監督は、キックオフ前とハーフタイムに、軽食を選手たちに与えているという。

 1つ目は、ビタミンCが豊富に含まれているグレープフルーツ、オレンジ、リンゴなどの果物。また、中東や北アフリカなどの砂漠地域で「生命の木」と呼ばれているナツメヤシの実もロッカールームに常備されており、ライプツィヒ健康栄養研究所のマルティナ・ノラ・ビッツェル氏は「これには炭水化物も含まれていてスタミナが継続される」と話している。

 2つ目は数種類の塩がまぶしてある棒状のスナック。しかしこれは、現在パンなどに利用されている一般的な小麦よりもはるかに消化吸収が良く栄養豊富な、古代穀物のスペルト小麦から作られている。ただしビッツェル氏いわく、「ナトリウムやカリウムは非常に重要。サッカー選手は大量の汗をかき、ミネラルが体外に放出されてしまうが、これは天然の塩で補うことができるし、また神経系の消耗も防いでくれる」とのことで、あくまで狙いは塩の摂取であるようだ。

 そして3つ目は、チームの料理長トーマス・リンケ氏が作る、カカオ含有率ほぼ100%のチョコレート。マグネシウムと鉄分が多いカカオを食べることで足がつりにくくなり、試合終盤まで走り抜くことができるようになるという。

 主力として活躍中のディエゴ・デンメ、マービン・コンパーの2人が「試合前にナツメヤシの実をよく食べている」、「このチョコレートはパワーを与えてくれる」とビルト紙に話しているように、これらの軽食は選手からの評価も上々。

 しかし、今夏レバークーゼンから加入したキリアコス・パパドプーロスは、「試合に出る前には必ずレッドブルを飲むようにしている」と、メインスポンサーを気遣う模範的な(?)コメントを残している。