陸上の世界選手権男子やり投げで、銅メダルを獲得した村上幸史(29)の地元・愛媛県では24日、関係者らから祝福の声が上がった。

 今も実家がある生名島(同県上島町)では、母明美さん(54)と妹奈保美さん(24)がテレビで観戦。メダル獲得が決まった瞬間、「やったー」と喜び、拍手が止まらなかったという。

 村上からはこの日正午前に電話があり、明美さんが「おめでとう。こっちは大変なことになってるよ」と伝えると、「こっちも寝てない。大変だよ」と笑っていた。

 村上は出発前、「決勝に残れたらいいな」と話しており、明美さんは「今も本当のことかどうか…。帰ってきたら『やったね』と言いたい」と声を弾ませた。

 村上は中学時代に野球をしていたが、今治明徳高校(同県今治市)で教諭に勧められ、やり投げに転向。白川見敬校長は「15年、辛抱してこつこつ練習した結果。陸上部の生徒の励みになる」と喜んだ。

 “郷土の星”の快挙に上島町の沢田一政企画情報課係長は「決勝進出に驚いていただけに、とにかくびっくり。本当にすごい」と感激した様子だった。