<山口国体>◇10日目◇10日

 成年女子1万メートル競歩は世界陸上代表だった大利久美(26=富士通)が45分39秒00で優勝した。「日本記録がどうしてもほしかった」とスタート直後からハイペースで飛ばしたが、暑さのため3000メートル付近からペースダウン。「自分の感覚ではペースが落ちていないのにタイムは落ちていました」。それでも2位に1分近い差をつける圧勝だった。

 次の目標は来年2月の日本選手権20キロ競歩。そこで優勝すればロンドン五輪代表が近づくが、同じ世界陸上代表だった渕瀬真寿美(25=大塚製薬)と川崎真裕美(31=富士通)の3人による戦いが激しくなりそうだ。

 「1時間28分台の日本記録が出るようなレースになると思います。世界陸上までに練習の量はこなせるようになったので、そこに質を加えてバランス良く練習をしていきたい」。

 日本記録保持者の渕瀬と、前日本記録保持者の川崎。大利だけが日本記録を出したことがないが、世界陸上では20位と日本選手では最上位だった。女子競歩の代表争いが面白くなってきた。