<高校総体:アーチェリー>◇11日◇青森・八戸市

 女子団体で鶴岡北(山形)が準優勝を果たした。準決勝で高崎商大付(群馬)を183-177で下し、山形勢として男女を通じて初の決勝進出。決勝で愛産大三河(愛知)に敗れたが、大躍進の銀に輝いた。

 鶴岡北が快進撃で山形勢では初の決勝に上り詰めた。3人で戦う団体戦。決勝トーナメント進出の16校の中で、予選(9日)の順位は10位。そこから力を合わせて勝ち進んだ。準決勝で高崎商大付を下した瞬間は抱き合い、ハイタッチを交わした。決勝では23点差をつけられ敗れたが、選手たちは爽やかに相手に拍手を送り、笑顔をみせた。

 引き揚げてから、涙を流したのは主将の五十嵐晶(3年)だ。県大会ではメンバー入りしたが、インターハイではマネジャーに回った。「悔しかったが、チームのために働いた。楽しく、焦らないでがチームのモットー。それができたと思う」と力を込めた。

 劣勢でも「あきらめるな」と声を飛ばし、準決勝で勝って喜ぶと「まだまだこれからだよ」とたしなめた。常に冷静に選手たちにアドバイス。決勝で敗れて「悔しいが、ここまで来られてうれしい。みんなよく頑張った」とたたえた。涙はうれし涙だった。

 チームはインターハイに向けて急成長してきた。6月の東北高校選手権、7月のライジングサンカップ大会(岩手)で優勝し、勢いを増した。この日は1人が的を外しても、3人で声をかけ合いカバーしてきた。「鶴岡北の戦いができた」と選手たちは口をそろえた。メンバーの大半が2年生。「来年も来るぞ!」「来年は優勝だ!」の声が選手の間で飛び交った。【北村宏平】