2020年東京五輪の公式エンブレムがベルギーの劇場のロゴなどと似ていると指摘された問題で、日本オリンピック委員会(JOC)は3日、劇場のロゴのデザイナー側からエンブレムの使用停止を求める書簡が届き、大会組織委員会に転送したことを明らかにした。組織委は「今後の対応については協議中なので、回答は差し控えたい」とした。

 劇場のロゴのデザイナーは、対応がなければベルギーの裁判所に提訴する考えを示している。

 組織委は同日、エンブレムをデザインしたアートディレクターで、盗用を否定している佐野研二郎氏が5日午前に東京都内で記者会見を開くと発表した。この問題で佐野氏が会見するのは初めて。

 佐野氏は7月31日、組織委を通じて「報道されている海外作品については全く知らないものです。制作時に参考にしたことはありません」とのコメントを発表した。国際オリンピック委員会(IOC)と組織委は、同24日の発表前に国際的な登録商標の確認をしており、問題はないとの見解で一致している。