2020年東京五輪の追加種目選定で、大会組織委員会が最終8候補から野球・ソフトボールと空手、ローラースポーツ、スポーツクライミング、サーフィンの5候補を採用し、計16~18種目の実施を国際オリンピック委員会(IOC)に提案する方向で最終調整していることが25日、複数の関係者の話で分かった。実現すれば国民的な人気のある野球は、ソフトボールとともに08年北京大会以来の五輪復帰となる。

 追加種目分の選手数上限500人の中で、若者へのアピール度を重視するIOCの意向に沿う種目も取り入れた結果、野球とソフトボールの出場チーム数は国際競技連盟が希望した各8チームから、6チームに減らす見通しとなった。組織委は28日の検討会議と理事会で提案種目を最終的に決める。それを受け、IOCは来年8月のリオデジャネイロ五輪前に開く総会で審議し、正式決定する。

 組織委は野球・ソフトボールの2種目のほか、日本伝統の空手は6または8種目の実施を検討。若者を意識して選考したローラースポーツは北米を中心に人気の「夏季Xゲーム」で実施されているスケートボードの4種目、壁をよじ登るスポーツクライミング、サーフィンは各2種目を提案する方針だ。

 検討会議で他のラケット競技との違いを出すことが課題とされたスカッシュ、世界的な普及度のばらつきがネックと指摘されていたボウリングと武術は落選する見込みとなった。