2020年東京五輪の追加種目で実施が有力となっている野球・ソフトボールについて、政府が1次リーグの一部の試合を福島県で開催することを検討していることが28日、分かった。東日本大震災からの復興をアピールする狙いがあるが、会場が分散すると運営経費が膨らむなど実施に向けた課題もあり、大会組織委員会は今後慎重に政府と協議する見通しだ。

 被災地での競技開催は、サッカーの1次リーグの一部を宮城県で行う計画となっている。遠藤利明五輪相はこれまで「もし可能なら、福島県でも追加種目の予選を開催できればありがたい」との希望を述べていた。

 組織委は同日午後の検討会議と理事会で国際オリンピック委員会(IOC)に実施を提案する追加種目を決め、それを受けてIOCは来年8月のリオデジャネイロ五輪前に開く総会で審議し、正式決定する。会場計画は、その後に決める。