2連覇に向け、缶詰めミニ合宿で猛特訓だ! 男子テニスで世界6位の錦織圭(25=日清食品)が9月30日、楽天オープン(5日開幕、東京・有明コロシアム)に向けて都内で練習を公開。5日前から、ダンテ・ボティーニ・コーチと味の素トレセン(NTC)に泊まり込み、缶詰めでテニス漬けのミニ合宿を敢行した。2連覇に万全の態勢で挑む。

 異例のNTC缶詰め状態だ。9月23日に国別対抗戦デビス杯が行われたコロンビアから帰国。24、25日に都内でイベントをこなし、26日からNTCに泊まり込んだ。「充実している。練習もしっかりできている」。この日も、昨年アジア大会金メダルの西岡良仁と激しい打ち合いを見せた。

 錦織だけじゃない。ボティーニ・コーチも、早々と26日に来日。初めてNTCに泊まり込み、「いい感じで仕上がっている」と、2連覇に向け手応え十分だ。特に、ミニ合宿ではサーブを強化。「第1サーブの確率を上げたい」と、サーブ練習を日課にした。

 缶詰め合宿は、鬼のチャン・コーチからのアドバイスだった。全米オープンは1回戦負け。デビス杯はアウェーで高地。コートは赤土と、楽天会場の有明とは、大きく環境が異なった。2連覇に向け、テニスに集中し、有明と同じハードコートに慣れるための合宿だ。

 昨年は、楽天オープン前週のマレーシアオープンで優勝。決勝の日の夜に現地をたち、翌日から楽天に挑む慌ただしさ。その中で優勝にこぎ着けた。今年も、11月のツアー最終戦2年連続出場に向け、楽天後も3大会に出場する。「最終戦出場に向けて、しっかり練習できている」。

 今日1日から、NTC缶詰めから解放されて、有明での練習に入る。「1カ月は耐えられないけど、短期ではいい」と苦笑い。この日、チャン・コーチも来日し、チーム錦織が2連覇に向け臨戦態勢だ。【吉松忠弘】