12季ぶりの優勝を目指す神戸製鋼が辛勝発進だ。

 前半6分にSHアンドリュー・エリス(31)が先制トライ。同21分にはペナルティートライとゴールで14点をリードするも、以降はキヤノンの猛追を受けた。後半29分には5点差までリードを縮められ、なんとか逃げ切った。

 トップリーグ初采配となったアリスター・クッツェー新ヘッドコーチ(52)は交代を3選手にとどめ、南アフリカ代表72キャップのCTBジャック・フーリー(32)を登場させることはなかった。フッカー木津ら日本代表選手は合流からまだ3週間程度で、セットプレーにミスも見られた。

 指揮官は「この開幕戦をうまく切り抜けられて良かったし、ハッピー。シーズン最初はナーバスになるし、プレーヤーもそう。課題が多く見えたのもハッピーだった」。フーリー温存に関しては「(SHの)エリスのプレーが良かった。接戦だったし、彼の力が必要だった。接戦で(身長208センチのロック)ベッカーも外すことができなかった。結果勝ったので、判断は間違っていなかったよ(笑い)」と外国人枠の影響とした。

 次節は22日のNEC戦。安定した戦いに向けては、コンビネーションの向上が求められる。日本代表のロック伊藤は「まだまだ精度を上げられる。スクラム、ラインアウトと全然ダメだった。もっといいラグビーができると思います」とチーム力アップを誓った。