スポーツクライミングでボルダリングの日本一を決める第11回ボルダリングジャパンカップが1月31日、埼玉・加須市民体育館で男女決勝が行われた。スポーツクライミングは、2020年東京五輪・パラリンピックの追加種目として正式決定する見通しとなってから初の国内ビックタイトルで、会場は多くのファンが集まり、例年以上の盛り上がりを見せた。

 女子では、昨シーズンの世界女王野口啓代(26)が2年ぶり通算10回目の優勝を達成した。男子は藤井快(こころ=23)が初優勝。優勝者は世界選手権(9月・パリ)に出場する。30日の予選で男女それぞれ20人ずつが31日の準決勝に進出し、午前中の準決勝で上位6人が男女決勝に進んだ。

 決勝では男女ともに、4つの課題が与えらる。選手は1コースを1人ずつ制限時間4分で挑み、合計でいくつのコースを完登(ゴールにあるホールドを保持するか)で順位を決める。

 野口は決勝に進んだ6選手の中で1人だけ2コースを完登した。「最初の課題を登れず、メンタル的にイヤな流れになりましたが、10年間ワールドカップで戦ってきた経験で、切り替えることができました」と、落ち着きを取り戻した動きで残りの3課題のうち2課題を完登した。

 東京五輪での詳細はまだ決まっていない。スポーツレスリングにはボルダリング、リード、スピードの3種目があり、五輪ではその3種目による複合になる可能性が高い。