卓球女子のエース石川佳純(23=全農)が、リオデジャネイロ五輪後の初白星を飾った。女子日本リーグ日本生命戦に日立化成のゴールド選手(レンタル)として参戦。シングルス1番手で登場すると、石垣優香(27)をフルゲームの末、3-2で破った。チームは2-3で敗れ、開幕戦に続いて、勝利を逃した。

 2-2で迎えた第5ゲーム。最後は3連続得点で試合を制した。23日の開幕戦中国電力戦では、過去4戦4勝の宋恵佳にフルゲームの末にまさかの敗戦を喫していただけに「ホームで勝つことができて良かった」。リオデジャネイロで2大会連続の団体メダルを獲得後は1カ月、休養を取った。まだ「40点くらい」の状態だが、開幕2戦目で徐々に試合勘を取り戻してきた。

 2度目の五輪では団体で連続メダルの一方で、シングルスは右足をつるアクシデントもあり、初戦敗退に終わった。「五輪前6カ月間の質量ともに濃い練習をずっとして、もっと地力をつけたい」。東京五輪に向け「4年間の追い込み練習」を自らに課した。

 開幕戦の広島大会に続き、この日も「石川効果」で会場は約1200人の超満員で埋まった。午後8時半に試合が終わると、その後は約30分をかけて、ファンにサインを書いた。「たくさんの人に見てもらいたい」。東京五輪へ、卓球界を引っ張る決意は強い。