昨季の世界ジュニア女王本田真凜(15=大阪・関大中)がジュニアからの参戦ながら67・52点の4位と奮闘し、初の表彰台へ好位置につけた。

 今月上旬にジュニアの有力選手が世界一を争うジュニアグランプリ(GP)ファイナルでフランスに向かうも、インフルエンザで直前に棄権。今回は国際スケート連盟非公認大会ながら自己ベストを記録し「(GP)ファイナルの分まで頑張った。(コーチの浜田)先生も一緒に泣いてくれて、それが一番うれしかった」と涙した。

 SP曲「スマイル」の音楽の通り、笑顔が続いた演技だった。序盤のフリップ-トーループの連続3回転ジャンプを成功させると、地元関西のファンが拍手で背中を押してくれた。「『すごくスケートが好きなんだ』とあらためて感じました」。体調不良で滑られない悔しさは、当たり前に試合に出る喜びを教えてくれた。

 23日の男子SPでは兄の太一(18=大阪・関大高)がノーミスで9位発進。真凜はテレビで応援し「2人で出られて、それが気持ち的に一番の支えになった」と振り返る。きょうだいからの刺激も受けながら、25日のフリーで目指すのは表彰台と連覇のかかる世界ジュニア選手権の切符。病み上がりで練習不足は否めないが「フリーも一応全部(ジャンプを練習で)降りて通すことができている。世界ジュニアの切符をつかめるように頑張りたい」と意気込んだ。