全国大学ラグビー選手権準決勝が2日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、東海大のプロップ渡辺隆之(22=札幌山の手)が2大会連続3度目の決勝進出に貢献した。同大を74-12で下し「相手のセットプレーを完全に断ち切り、自分たちのペースにもっていけた」と満足げな表情を見せた。

 7-0とリードの前半8分、流れを引き寄せる突進をみせた。ゴールライン約4メートル手前でパスを受けると、タックルに来た相手選手を引きずりながらゴールライン目前まで進んだ。「本当にあと1歩が届かなくて残念だったが、チーム(2つ目)のトライが生まれよかった」と振り返った。

 札幌山の手、東海大の先輩で15年W杯で日本代表主将を務めたリーチ・マイケル(28=東芝)の助言が生きた。昨年12月29日に東芝と合同練習を行った際「(東海大は)縦に出られる選手をもっと使って前に出れば良いラグビーができる」と激励を受けた。118キロのFWリーダーは「本当にその通りで、チームのテンポも良く大切だと思いました」と、試合内容に手応えを感じていた。

 昨年の決勝で敗れた帝京大と9日に再戦する。日本代表経験もある渡辺は「プロップ3番としてセットプレーで圧倒したい」と意気込んでいた。【山崎賢人】