平昌五輪のリンクは追い風が吹く? 開幕まで1年となる9日、世界距離別選手権が五輪会場の江陵オーバルで開幕した。

 練習やレースを終えた選手が口々に言うのは「風が吹く」ということ。確かに天井には太いダクトが目立ち、室内リンクなのに、各国の国旗は常に揺れている。

 男子5000メートルに出場したウィリアムソン師円(21=日本電産サンキョー)は「リンクに沿って風が舞う。常に追い風。コーナーでもスピードが落ちない。スピードスケートに追い風参考はないからいいですが」と驚くように言った。

 スケートリンクの評判を高めるためには、いかに記録を出せるかといっても過言ではない。他国にも風の舞うリンクはある。平昌五輪会場のリンクも海沿いの低地にありながら、選手たちは、軒並み高地の高速リンクなみのタイムを出した。追い風を感じながらも自己ベストを更新できなかった師円は「条件は同じ。いかに(風の舞う)リンクを味方につけるかですね」と課題を話す。

 意図的な操作をしない限り条件は一緒。平昌では室内の「追い風」を味方にした選手が、メダルに近づきそうだ。