B1リーグの新潟アルビレックスBBが背水の陣で、今週末のホーム大阪エヴェッサ戦(アオーレ長岡)に臨む。22日のサンロッカーズ渋谷戦はパワーフォワード(PF)クリント・チャップマン(27)が1試合のクラブ記録を更新する44得点を挙げて奮闘したが、第3クオーター(Q)の拙攻が響き、84-94で手痛い星を落とした。最近6試合は1勝5敗と失速中で、再び借金生活に突入。25日からはワイルドカード(WC)2位、勝率で並ぶ大阪との2連戦で、WC争いを占う正念場となる。

 皮肉にも新潟の失速が、大混戦のWC争いを加速させた。22日は1ゲーム差で追う東地区4位のSR渋谷との直接対決。PFチャップマンが44得点と大爆発し、bjリーグ時代の昨年2月14日横浜ビー・コルセアーズ戦でウェイン・アーノルドがマークした41得点のクラブ1試合最多記録を更新した。ただチームは第3Qに、攻守とも突然の機能停止に陥った。このQだけで7本のターンオーバーを許すなどミスも重なり、残り5分を切って19失点。一気に逆転された。

 庄司和広監督(42)も「1Q、2Qとうまくいっていた中で、3Qに崩れてしまった」と悔やんだ。第3Qはシステムでコート上に外国人選手を1人しか起用できず、18日の京都ハンナリーズ戦で左肩を負傷したセンター(C)ダバンテ・ガードナー(25)は2試合連続で欠場。リーグ2位の1試合平均21・6点を挙げる大黒柱不在も響いた。庄司監督は「セカンドチャンスを多く取られ、ターンオーバーから走られてしまった。少しアップテンポになり過ぎてビッグスコアを許した」と肩を落とした。

 WC争いでは、辛うじて3位をキープ。22日は新潟と同じ勝率5割で並んでいた大阪、京都も敗れ、チャンピオンシップの最後1枠に滑り込める2位争いで、4チームがゲーム差なしにひしめく。仮に2チーム以上が同率2位で並ぶと、直接対決での結果で進出チームが決まる。大阪戦は連勝が理想的で、1勝1敗なら2試合の得失点差で上回りたいところ。23日は練習予定をやめて休養日にし、選手は心身のリフレッシュに努めた。チームは人気番組にあやかり「すべらない試合が長岡にある」とのキャッチコピーで週末の入場を呼び掛けており、まさに負けられない天王山になる。

 ◆Bリーグの順位決定方法(勝率で並んだ場合)の優先順位 (1)直接対決での勝率(2)直接対決での得失点差(3)直接対決での1試合の平均得点が高いクラブ(4)リーグ戦全日程における得失点差が高いクラブ(5)リーグ戦全日程における1試合の平均得点が高いクラブ。