世界5位の錦織圭(27=日清食品)が、自身初の大会4強入りを逃した。同18位のジャック・ソック(米国)に3-6、6-2、2-6のフルセットで敗れた。今季初のマスターズ大会はベスト8で幕を閉じたが、20日発表の最新世界ランキングでは自己最高タイの4位に浮上する。次戦は22日に開幕するマイアミオープンに出場予定だ。

 すべては最終セットの第1ゲームだった。錦織は自分のサーブで30-15とリードしながら、相手の出合い頭のパスと、自分のジャッジミスで逆転され、早々とサービスゲームを落とした。第2セットを奪った流れを失った。「今大会は調子が良かったのに、悪い試合で終わってしまった」と肩を落とした。

 弾むコートに加え、ソックの球はサーブもストロークも回転量が多い。打点を前にし、速攻を仕掛けたい錦織だったが、ソックの球を抑え込めない。通常以上に弾む球にタイミングも合わず、特にバックハンドは完全に打点が狂った。

 今季は、すっきりしない負けが多い。開幕戦のブリスベン決勝、2月のアルゼンチンの決勝、そしてこの日と、勝ってもおかしくない相手に敗れている。昨年、トップ10以外に負けたのは8回。その内の2回は途中棄権だ。しかし、今年は2カ月半ですでに5回。大会後、4位になるが、その後は多くの世界ランクの点が失効する。正念場を迎える。