【ヘルシンキ27日=高場泉穂】吉兆の「青」でノーミス演技再現へ-。明日29日に開幕するフィギュアスケート世界選手権の公式練習が始まり、三原舞依(17=神戸ポートアイランドク)ら男女シングル日本選手6人が初めて本番リンクの感触を確かめた。会場の基調色である青は三原のフリーの衣装の色でもあり、初優勝した4大陸選手権の会場と同じ色。ラッキーカラーを味方に初めての大舞台で完璧な演技を目指す。

 三原とリンクの相性はばっちりだった。「すごい温かいリンクでいつもと同じ感じで滑れました」。エッジを深く倒す、持ち前のなめらかなスケーティングで、スピードいっぱいに滑った後は、フリー曲「シンデレラ」を通しで披露。前半の2回転半がほどけてしまい1回転になったが、その後6つのジャンプはほぼ完璧。ステップの途中でつまずき、転倒したのはご愛嬌(あいきょう)。難しいジャンプも軽々と跳び、状態の良さをうかがわせた。

 目に入る会場客席のブルーの色もうれしかった。青はフリー「シンデレラ」の衣装の色。2年前まで好きな色はピンクだったが、今季このプログラムに決まってから、すっかり青好きに変身。スーツケース、練習用ジャージー、リュックにつけるキーホルダーなど青グッズはどんどん増えている。この日も練習後は白いスケート靴からすぐさま青のスニーカーをはいていた。

 18年平昌五輪の会場で行われた2月の4大陸選手権の会場も青が基調だった。五輪会場と同じ色である青のグッズは来季も引き続き集める予定だ。「やっぱり五輪(の会場)も青のカラーなので、同じようなリンクでたくさん経験させていただけてうれしいです」。

 この1カ月は特に表現力を高めるため「シンデレラ」の映画を見返し、イメージを膨らませ、全方向から見てきれいに見える姿勢を追求してきた。06年トリノ大会から3大会続く日本女子の3枠確保がかかる重要な大会。「最高の演技ができたら」と五輪の会場を思い浮かべながら、最大限の力を発揮する。